社内一貫生産体制

社内一貫生産体制(軟磁性・非磁性部品)

社内一貫生産体制 当社では、鍛造からめっき仕上げまで、独自の一貫生産体制を組み、1部品あたり月産100万個以上もの製造を可能にしています。
 創業から培ったボルトの一貫工程に加え、2015年に特殊熱処理(磁性焼鈍、ガス軟窒化、ろう付け炉)を内製化し、ソレノイドのコアとなる軟磁性と非磁性部品の世界で唯一の一貫工程を確立しました。
 一貫生産することで品質が安定するだけでなく、生産スピードのアップやコストダウンなども実現でき、大幅に生産効率をあげることが可能です。また仕上げ
まで社内で行うことで、お客様のノウハウや製品情報が漏洩することはありません。



製作の流れ

冷間精密鍛造
冷間精密鍛造
最大6段までの多段鍛造機を多数所有しています。複雑な形状や異形製品はもとより、月産100万個超の量産品の加工を可能にしています。
金型は全て自社設計で、常に命数向上改善に取り組んでいます。

冷間精密鍛造
精密切削
切削加工の中でも旋削加工を得意とし、NC旋盤を中心に製品の形成を行っています。
加工時に使用する切削工具を自社で開発し、あらゆる形状に対して柔軟に対応しています。

冷間精密鍛造
転造
金属素材を転造ダイスと呼ばれる工具により挟み込み、塑性変形させねじ山の成型を行う加工法です。
1分間に200回転で加工することにより、製造コストと量産スピードの両立を実現しています。

冷間精密鍛造
研磨
製品を所定の寸法、形状、品質に形成する研磨機にも全自動機を導入しています。
QCDを更に向上させています。

特殊熱処理
特殊熱処理(磁性焼鈍・ガス軟窒化・ろう付け)
軟磁性部品を磁性焼鈍で低保磁力にし、ガス軟窒化で表面を固くし摺動性を向上させます。また、ろう付けで軟磁性部品と非磁性部品を結合させます。
全ての工程で、低保磁力に仕上げる処理条件を確立しています。さらに、社内で処理することにより、熱歪みや窒化合物層厚さによる数ミクロンの寸法変化まで管理することができ、最終製品で精密な寸法を全数保証できます。

冷間精密鍛造
熱処理(調質)
焼き入れと焼き戻しを一連の自動処理で行うことで、硬さと粘りを兼ね備えた高強度製品を製造します。特にボルトについては強度12Tを実現しています。

冷間精密鍛造
歪取り
熱処理後の工程に全自動の歪取り機があり、シャフト類の製品について、製造コストを抑えた対応が可能です。小物から長物全てのボルトについて、社内製造が可能です。

冷間精密鍛造
めっき(亜鉛・クロム・ジオメット®処理)
亜鉛めっきやニッケルクロムめっき、ジオメット®処理を製品に施し、耐蝕性(防錆)に優れた美しい外観の製品に仕上げます。

冷間精密鍛造
インラインベーキング
亜鉛めっきの自動ラインには、インラインベーキングを設備し、クロメート処理前に全数ベーキング(水素脆性除去)が可能です。その為、高強度ボルトの遅れ破壊の全数保証や耐蝕性の確保など、外観や膜圧数値には表れない目に見えない品質保証も確実に行っています。

冷間精密鍛造
全数検査
最終検査では、全数画像検査機により厳しく品質のチェックが行われます。当社では、製造する全ての製品を全数保証いたします。


 現場の声

社内で一貫体制を取るメリットは何でしょうか?

 初工程の冷間鍛造から転造や切削、そして熱処理、メッキまで製品の流れが非常に早いです。
 製品にもよりますが、最短の場合1日で完成させることが出来ます。

研究開発を行ってきた中で、最も苦労したテーマは何ですか?

 切削工程での効率(出来るだけ切削時間を短く、切り屑を出さない)などを考え、冷間鍛造の形状を決定することです。
 鍛造、切削工程でも、熱処理、メッキの所要時間、投入のタイミングを考慮して製品の持ち込み時間、ロット数を調整してロスを無くすなど、すべての工程で情報を共有し、全体を通してもっとも効率的な工程設計を考えています。

他社と比較した時の強みをお聞かせ下さい。

 冷間鍛造、転造、切削、熱処理、表面処理それぞれの工程はまったく別物の加工なので、ただ横から見ているだけでは他の工程の作業者が何を困っているか、どうして欲しいのかがまったく分かりません。
 まず会話する事、自分の考えを伝え、相手の思いを聞き出すことが大切です。